No.15 新宿→大阪梅田 「WILLER EXPRESS エグゼクティブシート」高速バス・夜行バス乗車体験記
2009.1.16 記 管理人
WILLER EXPRESS エグゼクティブシートの要点、乗車体験記は前のページに記載したが、みなさんが気になっているだろう、「WILLER EXPRESS エグゼクティブシート」の乗り心地、サービス、車内設備について書きたいと思う。
シート、サービスにはおおむね満足
エグゼクティブシートの詳しい仕様についてはWILLERのホームページを読んでいただきたいが、飛行機のビジネスクラスのようなシートだった。
シートの横幅は80センチと十分な幅。リクライニングは電動式のため、簡単に操作できる。通常の背もたれの傾きのほか、人間の姿勢に合わせてシートが中折れし、またゆりかごのようにシート全体が傾く。十分な座席間隔に加え、電動レッグレストもついているので、足をのばすことができ、ベットに寝ているような感覚になる。
シートに加えて、「エグゼクティブシート」エリアの空間にもこだわっていた。2階席と空間を分けるため、入口にカーテンがあった。また、個室感を出すために、各シート通路側と前後にもカーテンがあった。間接照明や本物の木を床を使うなど高級感を出していた。
シートが素晴らしいのは言うまでもないが、付帯サービスは豪華だ。各座席に、プライベートTV(地デジワンセグ対応)やDVDデッキが設置してある。ヘッドフォンもあるので、眠れない方は映画(持参する必要あり)やテレビを楽しむことができる。
また、無線LANを装備しているため、ネットブックを持参すれば、インターネットやメールをすることができる。もちろんコンセントも設置してある。(携帯電話の充電にも利用できる。)乗務員に無線LANを使いたい旨を伝えると、申し込み用紙が渡されるので、名前や住所を記入し、提出する。(提出時に運転免許証などの本人確認書類を提示する必要あり)設定ガイドを渡されるので、マニュアルを読んでネットワークにつなげよう。
そのほか、ブランケット、ハンガー、おしぼりなどが使える。とくにハンガーはビジネスマンにとってはありがたいだろう。また、トイレも設置されているので万が一のときには安心である。
たしかに、片道1万円と「エグゼクティブシート」は通常のシートより高いが、ゆとりのあるシートと充実したサービスが、新幹線よりも安く利用できるというのは魅力的である。新幹線より安いというのがポイントで、「ちょいリッチ」感があってよいとおもう。また、夜行バス・高速バスのイメージとして、「安いけど狭くてつらい」というのが定着しているが、マイナス面を払しょくしているといえるだろう。
JRバスのプレミアムドリーム号(2006年から運行を開始しこちらも大人気)とともに、WILLER EXPRESSの「エグゼクティブシート」は、夜行バス・高速バスの新たな市場(マイナス面から夜行バスを敬遠していた層)を拡大するものだろう。
一度試しに乗ってみることをお勧めする。
今後のサービス向上も願い、いくつか問題点を指摘したい。
- まず、テーブルが設置されていなかった。
- たしかに寝ることを前提にシートを設置しているわけだから、テーブルを設置する必要はない。しかし無線LANを装備している以上、パソコン利用が想定されるわけで、テーブルがないのは残念である。膝の上にパソコンをおくことになった。
- 前後間のカーテンの遮光性が不十分であった。
- 前後間のカーテンは天井とヘッドレスト間の高さしかないため、座席を倒していない状態ならよいが、座席を倒してしまうと、カーテンがある意味がなくなってしまう。 構造上の問題か、通路側よりも前後間の遮光性が不十分であった様に思えた。何が言いたいかというと、基本的にテレビやパソコンの利用は消灯までと下車直前のわずかな時間でしか利用できないということだ。消灯してしまうと、液晶のバックライトが明るく、まわりの人の迷惑になる。まあ、寝ることを前提としているので、贅沢な悩みであるが。
- ブランケットが薄かった。
- 真冬ということもあり、車内は暖房が付いていても窓側は冷たかった。もう少しブランケットが厚いとありがたい。もう春だが冬に夜行バスを利用される方はかなりの防寒が必要である。とくに窓側は寒い。
余談ではあるが、 外国人の男性が乗っていたことで思いだしたのだが、先日、筆者のスイス人の知人が夜行バスを利用したが、乗務員に英語が通じず、困ったという。出発時間などの簡単な受け答えができれば、外国人の方もいやな思いをせずにすむだろう。
>>WILLER EXPRESS エグゼクティブシートの要点、乗車体験記<<