女性でも安心して乗ることのできる高速バス・夜行バス
長距離移動の手段として、確固たる地位を築いた高速バス。 中でも、高速ツアーバスの利用者数の増加が目覚しく、平成18年には約160万人ほどだった利用者数が平成22年度には年間600万人にまで増加し、高速ツアーバス業界は大きな広がりを見せた。(参考資料 国土交通省資料 http://www.sangiin.go.jp/japanese/annai/chousa/rippou_chousa/backnumber/2012pdf/20120904073.pdf)
その背景には、従来の男性中心の利用者に加え、女性にも利用しやすいサービスや車両の開発などに力を入れたことも強く関係しているだろう。
こちらでは、女性でも安心して利用できる高速バス・夜行バスの女性専用車、女性専用フロアーなどをまとめてみたい。
◆女性専用車
女性専用車とは、その名のとおり女性しか乗車できない高速バスである。1台まるごとを使用しているものを一般的に「女性専用車」と呼んでいる。1台のバスの中に、女性と男性の座席範囲を分けているものは「女性専用フロアー」や「女性エリア」などと呼ばれている。
女性専用車は例えばVIP LINERの「プルメリア」「プルメリアグランデ」、WILLER EXPRESSの「ボーテ」、JRバスの「レディースドリーム号」「プレミアムレディースドリーム号」「青春レディースエコドリーム号」などがある。
これらの女性専用車は、男性が乗車することはできないので、女性一人の利用で「周りが男性ばかりだったらどうしよう」とか「隣に男性が座ったら困るな」という不安を感じることなく乗車することが出来る。
女性専用車では、「CoroCoroマッサージ」や「高濃度イオン発生器」(共にWILLER EXPRESS「ボーテ」)「車内用ルームウエア」「スリッパ」(VIP LINER「プルメリアグランデ」)などの貸し出しなどのサービスが行われている。
◆女性専用フロア
バスの1部分を女性専用のエリアに指定し、そのエリアには男性は乗車できないタイプのバスも多く登場している。
例えばアップオンの「BUSNETWORK」は二階建てバスの2階を女性専用フロアとしており、男性の利用はできない。
また、旅クラブジャパンのミルキーウェイのように車両の後部座席の何列かを女性専用のエリアに指定し、その部分には男性が乗車できないというタイプの女性専用フロアもある。
◆その他の女性向けサービス
女性専用車、女性専用フロア以外にも、高速バス各社が女性向けサービスに工夫を凝らしている。
例えばWILLER TRAVERやVIP LINERをはじめ多くの会社で、一人で予約した女性客の隣の席には女性客を配置する方針を採っている。(一部適用外のバスタイプもあり) またJRバスでは女性の利用者が優先的に予約・利用できる「女性予約優先席」を設けて、 女性の隣は必ず女性になるように配慮がなされている。
また、さくら観光の「SAKURA Express」の女性専用車では、アロマ空気清浄機を搭載して良い香りに包まれて快眠できるような環境づくりがされ、さらにフェイスパックや使いきりコスメのプレゼントが付くというサービスがある。
女性限定ではないが、アップオンの「夜行バス+スパ」には夜行バスが新宿に到着した後に利用できるスパの2時間利用券が付いている。早朝にお風呂でさっぱりして、着替えたりゆっくりメイクをしたりと身支度をしっかり整えてからお出かけできるというコンセプトである。
いかがだろうか、女性グループでの旅「女子旅」人気もあり、これからも女性向け車両や女性向けのサービスがますます充実していきそうだ。