トイレ付車両
高速バス利用といえば、長時間乗車が基本。長時間大型バスに乗る時にふと不安に思うのが、「バスのトイレ事情」という方も多いのではないだろうか
。昔の大型バスのトイレのイメージは「狭くて暗い」だったが、今はまったく違うイメージに生まれ変わっている。
こちらでは、標準的なものから、最新式の高級志向なものまで、トイレ付き高速バス車両について、ご紹介したい。
◆高速バスのトイレ付車両
・標準タイプ
一番標準的な高速バスのトイレは、車両の中央部に設置されているタイプ。前後約2席分のスペースが使用されている。個室内のイメージとしては、新幹線や特急電車のトイレに近い感じである。トイレ入り口が1階座席から、ステップを下に降りて行くタイプもある。
・高級志向タイプ
ホットドックの「ゆったりトイレ付きらきら号」は特に上質なトイレ空間にこだわったバス車両である。日本では初導入の高級志向トイレだ。
ウッディな材質を多用し、ホワイトとブラウンでまとめられた広い個室は、なんと最後尾の座席一列分全てを使って設置されており、今までの標準的なトイレに比べても2倍以上の広さが確保されている。
個室内はやわらかく暖かみのあるライトに照らされ、ホテルライクな洗面台も設置されている。
走行中の使用にも支障が無いよう個室内に手すりも完備されており、安全面にも配慮されている。
◆トイレ付車両に乗るためには?
標準タイプトイレ、高級志向タイプトイレ共に、全ての高速バスに設置されているわけではない。各社それぞれの路線の中でも、トイレ付車両の使用される路線とトイレ付車両でない路線とが混在しているのが現状である。
まず、利用したい路線を運行する高速バスを見つけたら、バスの車内設備をチェックしよう。トイレ付車両であれば、そこに明記されている。もしそこに明記されていなければ、トイレの付いていない車両ということが分る。
トイレが付いていない車両の場合は、目的地までの途中で何回かトイレ休憩に止まるというスタイルになる。
また、先ほどの高級志向トイレが付いたホットドックの「ゆったりトイレきらきら号」は東京―関西線、東京―姫路・岡山線、東京―福山・広島線、東京―秋田線、東京―小倉・博多・長崎線、東京―鳥取・島根線で運行されている。(2013年5月現在)
◆注意点
・全ての高速バスにトイレが設置されているわけではないので、注意したい。子供連れだったり、自由にトイレに行きたいという希望がある場合は、必ず車内設備でトイレのあるなしをチェックしよう。
・シートや車内設備にこだわった車両だからといって、トイレ付車両とは限らないので、その点も注意が必要である。例えば、プライベート空間の確保にこだわったWILLER EXPRESSの「コクーン」や3列独立シートで高濃度イオン発生器を装備した女性専用者「ボーテ」などは意外にもトイレは付いていない。必ず確認してから予約をすること。
いくらトイレ休憩があるとは言っても、トイレ付車両には安心感があるのも確か。女性の利用者が増えたことで、今後も快適なトイレ空間の開発がますます加速するかもしれない。